地域連携室より
2024.10.16
第16回みえる事例検討会 開催
10月10日(木)、第16回目の「みえる事例検討会」が当院にて開催されました。この会は、多職種・多部門で行う事例検討を可視化(見える化)したもので、その目的は、利用者やご家族を取り巻く環境などの困難さを解決に導くことや、事例提出者の悩みを参加者全員と共有しながら課題を分析し、解決の糸口を得ることでケアマネジメント力の向上を目指すことにあります。
この日は玉島地区の介護事業所や医療関連機関から多くの参加があり、当院からも医師をはじめソーシャルワーカーやケアマネージャー、訪問看護ステーションからも参加しました。
通常の事例検討は「個人や家族の抱えている課題をいかに解決するか」「その課題の悪化をいかに予防するか」に重きが置かれるのが一般的ですが、複雑かつ多重課題は、個人や家族の健康や生活に由来して発生している場合と、地域における社会資源の不備など様々な理由から生じている場合があります。さらに、これらの背景・要因もまた複雑に絡み合い、互いに関連し合っているのが現状であり、個別課題の解決だけに注力していても、実は根本的な解決にはつながらないといえます。予防的な支援を展開するためには、個別事例の背景に潜在している地域課題に目を向け、その解決に向けて対策を講じる必要があります。
参加者からは、積極的な質問や意見があがりました。このように、多職種が連携して地域課題に取り組む機会を大事にするとともに、「個別事例の支援を通して地域に潜在する健康課題を発見する」という視点を持ち続けるためにも、当院は今後も事例検討会に積極的に参加していきます。